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失敗しないエンジニア採用その⑤:タレントプール、DOs/DON’Ts

こんにちは。株式会社ハイヤールー代表の葛岡(@kkosukeee)です。毎週、失敗しないエンジニア採用についてオウンドメディアに記事を投稿しています。第五弾は母集団形成編最後の記事で、タレントプールやアルムナイプール等の説明、最後に締めくくりとして母集団形成でやるべきこと・やらないべきことをまとめます。

この記事は弊社がサービス提供前に100社弱の企業を対象に行ったヒアリングをもとに作成されたノウハウ集をもとに執筆されており、本シリーズの第一弾で定義されたエンジニアレベルをもとに書かれています。エンジニアレベルについて知りたい方は第一弾の記事を事前にご一読ください。

エンジニア採用に関わる人事の方、これからエンジニア組織を作っていく経営者の方などに参考となる記事になっていますので是非ご一読下さい。

(失敗しないエンジニア採用、母集団形成編の記事一覧はコチラ👇)

タレントプールとは

タレントプールとは企業が魅力に感じている人材でありながら、ヘッドカウント、タイミング等の都合上、採用できなかった人を管理するためのデータベースです。

目的としては中長期的に機会、タイミングを見計らい、継続的にアプローチし最終的には採用につなげることであり、母集団形成文脈で非常に大事な概念・手法となっています。

タレントプールを持つメリットは様々ですが、一番大きいのは媒体のリスティング応募ではどうしても届かない優秀な層との関係性を管理でき、うまくいけば採用に繋がるところにあります。

第二弾の記事にあるように、どうしてもL4, L5の層にアプローチしたい際には媒体が限られる傾向があります。その中社内のエンジニアとの繋がり(リファラル)や、過去に応募してきた人、または自社から転職した人などをタレントプールに管理することで中長期的に優秀な人材の採用に繋がります。

タレントプールの例

ここでは優秀なエンジニアにアプローチするために、どの様にタレントプールを構築するか、参考になる事例や方法などを交えていくつかご紹介いたします(以下ノウハウ集抜粋のため言い切り口調)。

(以下抜粋)

過去の候補者プール

母集団形成は採用プロセスの中で一番大きいペインである。そんな中、採用に成功している企業の中で、特にビッグテックなど海外企業が意識しているのはタレントプールの構築だ。具体的には選考を受けて採用には至らなかった人をデータベースに持っておき、良いポジションが空いたタイミングなどで再度声をかける等といった手法である。

以下はFacebookを受けた後に定期的にリクルーターから送られてくるメッセージであり、こちらの意思次第では書類選考などをスキップしていきなり選考を受けられる。対象としては採用に至らなかったが評価が高かった人、またはオファーを出したが断られた人等。ペースとしては半年に一度ほどリクルーターから連絡があり、有望な人材に直接リーチできるといったわけである。

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図1:Facebookのリクルーターから定期的に送られてくるメール

このように一度採用を見送った・見送られた人にもフォローでメールをいれることで、一度は興味を持ってくれた人(新規候補者よりかは感度が高い)に再度アプローチでき、うまく行けば採用に至ることもある。不採用という判断は評価が低い以外に外部的な要因(タイミング、ヘッドカウント、予算上の都合等)があるケースが多く、本来であれば取りたい人材だが採用に至らなかった場合などに時間を開けて改めてリーチできるため非常に有効である。

また採用基準にぎりぎり達していない人材に関しては時間があくことで基準に達するケースや、基準に達していてオファーを出したが承諾してもらえなかった人材などは既にある程度スキルやカルチャー面での要件を満たしているため、後述する選考のフェーズでの見極めもしやすく、Facebook等は更に前回受けた選考の結果も踏まえる新たに選考するため新規応募者と比較すると情報量が豊富である。

アルムナイプール

アルムナイとは卒業生をさす単語。過去に自社に所属していたが、その後他の企業に転職した人などをタレントプールに管理している企業が最近増えている。それだけでなく海外企業によくあるのがアルムナイ制度の導入やイベントを開催したりして常に接点を持つようにする試み(ここに事例がまとまっている)。

現にメルカリはアルムナイネットワークを今後構築するべく、色々施策(CHROの記事や筆者もメルカリアルムナイSlackにいたりする)を打っているし、ディー・エヌ・エーでは出戻り組というのが存在していた(意外に多くて入社時驚いた + 戻ってくるほどよい企業なんだと好印象だった)。

人事の人に話を伺ったところ、卒業生は一度狭き門をくぐり入社しただけでなく、在籍時の社内評価なども残っており、一緒に働いたことがある人等もいるためリファレンスをとりややすい点が新規採用より信頼度が高いとか。また新しい会社で経験を積みさらに成長して帰ってくるので非常に良い制度だという話しを伺った。

母集団形成のDOs/DON’Ts

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図2:これまでの記事をもとにしたDOs/DON’Ts

これまで母集団形成編の記事で媒体の選定や、事例等を交え色んな手法を紹介しました。以下はそれらをまとめた、DO(すべき)、DON’T(しないべき)なアクションを一部ノウハウ集より抜粋いたします。自社でDON’Tをしている場合は見直しを、DOができていない場合は実践してみることをお勧めします(中長期的に必ず効果が現れるはずです)。

(以下抜粋)

DOs👍
  • ターゲットとするエンジニアの層を明確にする
    • L1なのか、L2なのか、それともL3, L4なのか(エンジニアレベルの定義はコチラ)。ここが明確に定義できていないとどの採用チャネルを使ってよいかわからない。よって社内のエンジニアリング力や、払える報酬感などから明確に定義する必要がある。
  • 自社の強みを再認識
    • 自社は●●が強いとみんなが言えるようにする。Generalに強くある必要はないが、何かの分野で尖ることが大事。例えば弊社の場合オンラインIDEをイチから作ったりしている箇所や(記事)、クラウドでコンパイルできる環境が強みと言える(CADDiのRust、DeNAのKaggleが良い例等: 参考記事)。
  • 定期的な技術力発信
    • テックブログ、勉強会での登壇、カンファレンススポンサー等で『自社の強み』を対外的に出す。そうするとその分野で強い人達に必ずメッセージは届く。まずは認知してもらうことが大事でその後ナーチャリングしていくことにより中長期的に採用に繋がる。即効性はないが早い段階からやるべき。
  • タレントプールの構築
    • 採用に至らなかった人や過去に所属していた人等を中長期的に関係性構築、タイミングが合えばアトラクトし採用するためにスプレッドシートで良いので管理する。社内のエンジニアに協力してもらい、リファラル(紹介)リストなども管理すると尚良。
DON’Ts👎
  • 過度な高望み💀
    • L4を採用したいのに、自社のレベルはL1等と言った過度な高望みは禁物。また求めている人物像と報酬が全く見合わない場合にも要注意。母集団はエンジニアレベルが下がるにつれて多くなる傾向があるため、トレードオフを考慮しながら採用するべき。
  • とにかく媒体やエージェントと契約しまくる
    • 届きたい層がしっかり定義できている場合は、その層がいる媒体を選定した上でリスティングやエージェントを使いアプローチすればよいが、ペルソナが定義できてない中とにかくお金の力で契約しまくるのは要注意(お金が無限にあればよいが、、、)。
  • 採用数より応募数をKPIに置く
    • 応募数だけを追うリスクとしては、届きたい層に届いていないのに採用が好調のように勘違いしてしまう点にある。加え応募数が上がるのに採用できる数が少ないというのは現場に負荷がかかるが実質成果がない状態のためかなり悪いサインでもある。理想としてはファネルを作成し、応募数から採用につながった数や、どこがボトルネックになっているかを適切に判断すべき。

まとめ

最後まで読んでいただきありがとうございます。本記事では母集団形成編の最後の記事として、タレントプールの構築や、これまで紹介した手法・媒体などをもとにすべきこと、しないべきことをまとめました。次回以降の記事はエンジニアリング組織を作る上で重要な採用プロセスに焦点をあてて説明していきます。ビッグテックや国内メガベンチャーの採用事例も交えてご紹介しますので乞うご期待ください。

また弊社では豊富なノウハウをもとに、採用ミスマッチを防ぐコーディング試験サービス『HireRoo(ハイヤールー)』を提供しています。もし読者の方で「選考時に候補者の技術力を測れない」、「過去にミスマッチが起きて、もう絶対起こしたくない!」等の課題を持たれている方がおられましたら、お気軽にお問い合わせください。それではまた来週!

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